消費しょうひ者しゃ庁ちょうは、情報じょうほうに変更へんこうがあった場合ばあいに、事業じぎょう者しゃに速すみやかな更新こうしんを求もとめていて、専門せんもん家かは「情報じょうほう公開こうかいが企業きぎょうの自主じしゅ性せいに委ゆだねられているために消費しょうひ者しゃが活用かつようできるデータベースになっていないのが問題もんだいで、制度せいどの抜本ばっぽん的てきな見直みなおしが必要ひつようだ」と指摘してきしています。

機能きのう性せい表示ひょうじ食品しょくひんは、安全あんぜん性せいと機能きのう性せいの科学かがく的てき根拠こんきょなどを、製品せいひんを販売はんばいする事業じぎょう者しゃが消費しょうひ者しゃ庁ちょうへ届とどけ、その情報じょうほうのデータベースが公開こうかいされ、誰だれでも見みられるようになっています。

消費しょうひ者しゃ庁ちょうによりますと、情報じょうほうに変更へんこうがあった場合ばあいは、速すみやかな更新こうしんを事業じぎょう者しゃに要請ようせいしていて、製品せいひんの販売はんばいが行おこなわれているかどうかはおよそ半年はんとしに一いち回かい、情報じょうほうを更新こうしんするよう求もとめていますが、東京商工リサーチとうきょうしょうこうりさ-ちが27日にち時点じてんのデータベースを詳くわしく分析ぶんせきしたところ、現在げんざい、届け出とどけでが行おこなわれている6749製品せいひんのうち、14.5％を占しめる982製品せいひんの情報じょうほうが、少すくなくとも半年はんとし以上いじょう、更新こうしんされていないことが分わかったということです。

中なかには会社かいしゃの住所じゅうしょ地ちなどが変更へんこうされていたり、すでに倒産とうさんした会社かいしゃの製品せいひんの情報じょうほうが更新こうしんされていないままになったりしているケースも見みられたということで、東京商工リサーチとうきょうしょうこうりさ-ちは「問い合といあわせを十分じゅうぶんできない可能かのう性せいもあり、消費しょうひ者しゃの信頼しんらいを失うしないかねない」としています。

この結果けっかについて食しょくの安全あんぜんに詳くわしい科学かがくジャーナリストの松永まつなが和紀かずのりさんは「そもそも機能きのう性せい表示ひょうじ食品しょくひんは、消費しょうひ者しゃの判断はんだんの元もとになる情報じょうほうの公開こうかいを企業きぎょうの自主じしゅ性せいに任まかせて消費しょうひ者しゃがチェックした上うえで買かうというかなり無理むりのある制度せいどだ」としたうえで「およそ半年はんとしごとの情報じょうほうが未み更新こうしんの製品せいひんがおよそ15％あるのを放置ほうちしていたことは消費しょうひ者しゃ庁ちょうにも責任せきにんがある。一般いっぱんの消費しょうひ者しゃが情報じょうほうを調しらべてきちんと把握はあくできるデータベースになっていないのが問題もんだいで、制度せいど自体じたいの抜本ばっぽん的てきな見直みなおしが必要ひつようだ」と指摘してきしています。

機能きのう性せい表示ひょうじ食品しょくひん 国内こくない市場しじょう 年々ねんねん拡大かくだい

民間みんかんの調査ちょうさ会社かいしゃ、富士ふじ経済けいざいによりますと、機能きのう性せい表示ひょうじ食品しょくひんの国内こくない市場しじょうは年々ねんねん拡大かくだいしていて、制度せいどが始はじまった2015年ねんには314億おく円えんだったのに対にたいし、去年きょねんは6865億おく円えんにのぼると見込みこまれるとしています。

おととしよりも19.3％増加ぞうかしていて、ことしは7000億おく円えんを超こえると予測よそくされています。

特とくに

▽脂肪しぼうを減へらすや

▽睡眠すいみんの質しつを高たかめるといった効能こうのうをうたう食べ物たべものや飲料いんりょうが市場しじょう拡大かくだいを後押あとおししているということです。

一方いっぽう、「特定とくてい保健ほけん用よう食品しょくひん＝トクホ」の市場しじょうは2019年ねん以降いこう縮小しゅくしょう傾向けいこうで、去年きょねんは2690億おく円えんとおととしと比くらべて4％余あまり減へる見込みこみです。

富士ふじ経済けいざいは、国くにの審査しんさに時間じかんや費用ひようがかかるトクホに比くらべて届け出とどけでがしやすいことが機能きのう性せい表示ひょうじ食品しょくひんの市場しじょうが伸のびている要因よういんの一ひとつだと分析ぶんせきしています。